足場に設置して外壁施工を効率化するトロリーレールシステムとは

レッカーやタワークレーンが使えない、車両が侵入できないというような現場では足場を下地として仮設したレールとトロリーで資材を縦横に移動できるレールシステムが便利です。

ここでは足場で用いるトロリーレールシステムについてご紹介します。

トロリーレールシステムとは

トロリーレールシステムとは単管足場や枠組足場を下地とし、仮設されたレールとトロリーで外壁の施工を効率化する仮設資材です。

チェーンブロック等と併用すれば縦横に移動することが可能です。

ガラスカーテンウォールの取り付けやALC、横張外壁パネルなどの施工に最適です。

スペースを取らない上、独立した荷揚げシステムですので自由な場所から荷揚げ作業ができるようになり、チェーンブロックの盛替えが不要なため、水平方向への施工が容易になります。

トロリーレールシステムが最適な現場

スペースが狭い現場

レッカー、タワークレーンが使用できない、ブームが届かない、工事車両が侵入できない、施工壁面上部に庇があるなどといったスペースが狭い現場にはトロリーレールシステムが最適です。

内部からの施工が出来ない場合

室内用クレーンのような重機がエレベーターなどで上階に移動することが不可能な場合、室内にアウトリガの展開スペースが確保できない、チェーンブロック、ベビーホイストなどの梁等への取り付け部分がない場合にもトロリーレースシステムの活用が有効です。

レールシステムの足場への取り付け上の注意点

レースシステムを足場に取り付ける際には主に以下の点に注意が必要です。

・足場等取り付け材の許容荷重と計画します。

・各部材の締め付けは電動インパクトレンチのような動力ではなく、手動工具で行います。

・ブラケットを足場パイプ42.7Φまたは48.6Φと同レベルに取り付けます。

・ブラケットクランプのナット4箇所を少し緩めレール挟み用金物とブラケットクランプ本体の隙間をあけ、レールのフランジの挿入代を確保します。

・ストッパー付きのレールはトロリーのアウターカバーが当たるレベルと一致する様、取付向きを確認します。

・ジョイントの締め付けはボルト締め付けトルク18～20N・mを使用し、上下のボルト全て忘れずに行います。

トロリーレールシステムは足場を使って効率的な作業が可能

トロリーレールシステムは狭い現場でも足場に設置することで荷揚げ作業や外壁施工を効率アップさせることができます。

省スペースで取り付けができるだけでなく、トロリー本体もコンパクトですのでレンタルする場合も宅急便を利用して搬入でき、低コストで導入することも可能です。