前回の続きからになります。
▷暑い夏を避けるより雨が多い時期を避けた方がいい
足場が架かると夏は暑そうだから、涼しくなってから工事をしたいと思いますよね。
実際に、夏に塗装工事をした方に「暑かったですか?」と話を聞くと、意見は二つに分かれました。
風が通らなくてやっぱり暑かった、という方もいらっしゃいますが、一方では特に暑くなかったという方もいるのです。
この意見の違いは、ライフスタイルによるものです。
普段から、エアコンを使用しないで窓を開けて扇風機だけで十分。という方が自由に窓を開けられないと、暑いと感じます。
逆に、エアコンを良く使用する人にとっては窓が自由に開けられなくても、不便を感じません。
メッシュシートで陰になるから逆に涼しくなったという方もいます。
実際は、足場のメッシュシートがあると風の通りが悪くなりますが、たたむことも出来ますし、窓ガラスに塗料が付着しないように被せるビニールシートもスリットを入れることで風通しをすることが出来ます。
何もない状態と同じようにはいきませんが、完全に締切になるわけではありません。
30坪くらいの家で足場が架かってから、足場を解体するまで約2週間ほどかかりますが、その間ずっと4方をメッシュシートで覆っていないといけないということはありません。
例えば、アパートの塗装をする時などは洗濯物をベランダに干す方がほとんどなので、ベランダのある南側だけ先に仕上げてしまって、養生ビニールやメッシュシートをたたんで快適に過ごせるように工夫しています。
夏に塗装をするのは「暑いイメージ」があると思います。
地域に差はありますが、暑い夏を避けて、雨が降りやすい涼しい時期を選ぶよりも、天気の安定している雨が少ない時期に塗装をした方が良いと言えます。
▷台風は避けたい
実は、塗装工事中に台風が来るのが一番困ります。
強風で足場が揺れるので、お施主様はとても不安になります。
もちろん施工会社も不安です。
足場は風による荷重を計算された足場を組んでありますが、メッシュシートは必ずたたんで柱に括り付けます。
住宅の場合、東西南北四面囲む足場を建てるので、台風が上陸しても倒れる事はめったにありません。
四方を囲んでいない場合は地面や壁にしっかりと固定をしないと倒れてしまいます。
しかし、台風の嫌なところは、足場の揺れや倒れる事だけではなく、台風の影響による天候不順です。
台風が接近すると天気が荒れます。
急に雨になったり、晴れたり曇ったりと天気が読めない為、塗装工事が思うように進みません。
気象庁によると、1981年~2010年の30年平均年間の平均で、日本に上陸した台風の平均回数は1年に2.7回、接近した台風の平均は11.4回です。
8月と9月がもっとも台風が上陸、接近しやすい月になっています。
台風が上陸しやすい時期は塗装会社とよく相談して日程を組めば、8月~10月も塗装工事は可能です。
外壁屋根の塗装に一番適している時期は雨が少ない時期です。
塗装工事は気温が5度以上、雨が降っていないという条件があればどの季節でも同じように施工することが出来ます。
涼しい時期に塗装を計画している方は、雨が少ない時期に工事をすることをおすすめします。