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仮設工事の種類

2020/01/24

 

仮設工事は『共通仮設工事』と『直接仮設工事』の2つに分けられます。

それぞれ何を目的としたどのような工事なのか、具体的にどのような作業が含まれているのか。

各費用の計上方法も踏まえて説明します。

共通仮設工事とは

共通仮設費は、その現場のすべての工事に対し、共通して使用される仮設物のことです。

建設工事に直接的に関係はしていないけれど、すべての技術者や作業員が仕事をしやすい環境を整えるという意味で、

また安全衛生面や近隣との関係性においても欠かせない、重要な設備や作業であると言えるでしょう。

工事が終わるまで利用しますが、建物が完成したら撤去されますので形として残ることはありません。

共通仮設工事にかかる費用『共通仮設費』は積み上げによって算定する場合もありますが、

一般的には過去の実績に基づき直接工事費に対し一定の率を掛けて算定されることが多いでしょう。

設計変更による直接工事費の変動があった場合には、共通仮設費も変動します。

その際、比率によって費用を算定した場合は設計変更においても比率によって容易に算定し直すことが出来ますが、

積み上げによって共通仮設費を算定した場合には、設計変更においても積み上げにより算定し直すことになります。

共通仮設費は多くの場合、工事全体の20%程度を占めます。

共通仮設費は、現場管理費と併せて『間接工事費』に分類されたり、共通仮設費と現場管理費、一般管理費をまとめて『共通費』に分類されることもあります。

共通仮設工事の内容

『公共建築工事共通費積算基準』(国土交通省大臣官房官庁営繕部)において、

共通仮設費は「準備費」「仮設建物費」「工事施設費」「環境安全費」「動力用水光熱費」「屋外整理清掃費」「機械器具費」「その他」の8つの項目に分けられています。

・準備費

敷地の測量や整地、近隣の敷地を借用する場合の借地料、道路を使用する場合の道路占有料、その他準備にかかる費用等。

・仮設建物費

現場事務所や監理事務所、倉庫、宿舎や作業員施設に要する費用等。

・工事施設費

仮囲いや工事用道路、場内通信設備等の工事用施設に要する費用等。

・環境安全費

安全標識や消火設備等の防災施設の設置、警備員等の要員、隣接物の養生及び補償復旧に要する費用等。

・動力用水光熱費

工事用の電気及び給排水設備に要する費用と、工事で使用する電気代・水道料。

・屋外整理清掃費

敷地内及び敷地周辺の跡片付けや発生材の処分費、除雪に要する費用等。

・機械器具費

測量機器や揚重機械器具、雑機械器具等、仮設工事に使用する機械器具の費用等。

・その他

材料・製品の品質管理試験に要する費用や、上記に含まれない共通仮設工事に関わる費用等。

これら共通仮設費の範囲で行われる工事が、共通仮設工事です。

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