建築現場で欠かせないのが仮設足場です。
足場の部材を自社で保有している業者は、足場部材を保管しておく場所が必要です。
部材置き場はどこでも良いというわけではなく、一定の条件があります。
この記事では、足場の部材置き場の条件や注意点について解説します。
足場の部材置き場は市街化調整区域が望ましい
足場の部材置き場は市街化調整区域に設置するのが望ましいとされています。
市街化調整区域は積極的に市街地開発をせずに市街地の拡大を抑えている地域です。
一方、市街化区域は街の活性化のために活用されている地域です。
市街化区域は近隣住民からの騒音クレームや車両通行により危険なケースがあることや、土地価格が市街化調整区域の2倍程度のため、部材置き場としてはあまり向いていません。
そのため、市街化調整区域に部材置き場を設置するのが一般的です。
足場の部材置き場を選ぶ際のポイント
足場の部材置き場は次のポイントを押さえて選びます。
①前面道路の幅員が4m以上ある
②幹線道路から近い場所にある
③高速道路から近い場所にある
④大型トラックの出入りがしやすい
⑤道路が舗装済みである
⑥平坦な場所である
⑦近隣に住宅がない
足場の部材置き場の注意点
足場の部材置き場の設置場所を検討する際、次の点に注意が必要です。
近隣住民からのクレーム
足場の部材は金属でできています。
そのため、積み込みや積み下ろしの際に部材どうしがぶつかって大きな音が出てクレームが発生するケースがあります。
足場の組立て作業は朝から行うことが多くあるため、早朝から音が出る可能性があります。
また、夕方に作業が終わって夜にトラックが部材置き場に帰ってくることもあります。
足場部材は音が出やすいため、近隣に住宅地がない場所に設置する必要があります。
大型トラックの出入り口
足場の部材置き場では搭載型トラッククレーンや、大型トラック、移動式クレーンなどの大型車や重機の出入りが頻繁にあります。
これらの車両は走行時に大きな音や振動が発生します。
そのため、大型車両や重機が出入りしても問題ない場所が望ましいと言えます。
道路の広さ
大型車が頻繁に出入りするため、土地に面する道路は大型車でもスムーズに走行できる道幅が求められます。
幅員の狭い道路は通行が円滑に行かなかったり、車両の通行が近隣住民に騒音や危険を及ぼすことがありますので注意が必要です。
足場の部材置き場は周辺環境もチェックする
足場の部材置き場の条件や注意点について解説しました。
資材の搬出の効率も重要ですが、近隣住民への騒音や安全の配慮も重要です。
そのため、足場の部材置き場は市街化調整区域が適しています。